もう何年か前のことになります。
叔父が亡くなり葬儀にいきました。枚方で家族葬をするということでしたが、わたしのことを子供の頃からとても可愛がってくれた人だったので、迷いなく葬儀に参列することにしました。
父と共に3時間以上も車で走り、葬儀センターにて、親戚とお葬式に参列しました。
親類が多い一族だったようで、家族葬といってもそれなりに大人数の葬儀でした。
綺麗な壇上に、丁寧な説明。とても感じのいい雰囲気の葬儀センターだったのを覚えております。
沢山いた親戚の中で、兄弟姉妹の一番年上の今は北海道に住んでいる伯母は、子守などで母親のように赤ちゃんの時から面倒をみていた叔父が亡くなったことで、涙を流して悲しみに暮れていました。
まだ若かった私にはなぐさめる言葉もみつからず、一緒にうなずくことしかできませんでした。葬儀もあらかた終え、遺骨を持ち帰って、あとは食事をするだけとなった時でした。
喪主である枚方の叔母は初めての葬儀に苦慮していました。葬儀自体は他の兄弟と共に統率したことはあったのでしょうが、喪主をするのは初めてだったからです。
私が見ていると、叔母はセンターのスタッフ数人と話しておりました。
「どう言ったら良いんでしょうか?私はこういうの初めてなのでどう言ったら良いのかわからないんです。恥ずかしながら…」と漏らしていました。
私にも未知の領域だったために見つめていると、スタッフの方は丁寧に答えていらっしゃいました。
「出すぎないよう」「この方の心労に重荷になることがないよう」と気遣っておられるようで、小声で優しく丁寧に答えていらっしゃったのです。
私は心底ほっとしました。叔母が気を使う人だったため、この上クールに対応されたらどうしようと心配だったからです。しかしそれは杞憂でした。
また葬儀に出席する機会があれば、ああいう葬儀屋さんに巡り合えるよう願っています。